予防歯科・小児歯科
予防歯科・小児歯科
口腔外科専門医だからこそ、伝えたい予防歯科・早期発見の重要性

歯科医院は、歯や顎が痛くなったり、むし歯の治療をしたりするときだけに行くもの、と思っていませんか?
「予防歯科」とは、むし歯や歯周病、顎関節症などの病気になってから治療をするのではなく、トラブルを未然に防ぎ、健康を維持するために歯やお口の環境整備、ホームケアや食生活習慣のアドバイス、顎関節症の予備軍に対するマウスピース治療までを行う歯科診療のことです。
また、口腔内で生命予後に大きく関わる病気に「口腔がん」があります。あまり知られていませんが、日本の口腔がん死亡率は先進国で唯一増加傾向にあり、米国・欧米諸国の約2倍に達しています。ほとんどの口腔がんは正常な粘膜から、いきなり「がん」になるのではなく、その前段階の病気「口腔上皮性異形成(組織を採取し、顕微鏡で精査する検査により診断)」という状態を経て、口腔がんに進行することがほとんどです。欧米では、「アメリカ口腔外科学会」を中心に、この口腔上皮性異形成の段階での早期発見に注力1)しており、その結果として、口腔がんの死亡率の低下につながっているのが現状です。
1)Eric R Carison et al:American Association of Oral and Maxillofacial Surgeon’s Position Paper on Oral Mucosal Dysplasia. J 0ral Maxillofac Surg. 2023 Aug;81(8):1042-1054.
私は、口腔外科専門医として、今まで約2万本の抜歯および数多くの顎関節症、口腔がんの治療などに携わってきました。そして、その患者さんのほとんどが、「もっと早くに歯医者さんに行っておけばよかった」とおっしゃられていたのが事実です。
口は、全身の臓器の入り口です。だからこそ、健康維持による生活の質の維持・向上、強いては自分自身の人生の質の維持・向上のため、定期的な予防歯科の受診をお勧めしたいのです。
4つの柱を軸に予防・早期発見を行います。
そのため、当院では初めてきていただいた患者さんには、必要な検査として、お口の中の写真・レントゲン撮影・顎関節および顎周囲筋の検査・歯周病の検査・むし歯のチェック・唾液のリスク検査(希望に応じて保険外診療)を行うこととしています。
予防歯科においては、一部検査を除いて、基本保険診療内で対応いたします。
むし歯・歯周病における予防歯科の中心となるのはセルフケアと定期的なメインテナンスです。「予防」の基本は毎日の歯みがきですが、やってるつもり・できているつもりでも、実は効果的でない場合が多々あります。そのため、毎日歯みがきをしていても、むし歯・歯周病になってしまうことがあるのです。
予防歯科において、私たちはまず毎日行っていただいている歯磨きでしっかりと汚れが取れているのかを確認していただきます。その上で、効率的で効果的な歯磨きの方法をお伝えして、実践していただきます(セルフケア)。
また、歯磨きではどうしても取れない歯石は、歯科衛生士により専門的に除去させていただきます(プロフェッショナルケア)。
顎関節症は、噛み合わせや骨格により、将来の顎関節症のリスクがわかります。リスクが高い患者さんには、重症化する前に、ご説明の上、夜に装着する予防的マウスピースの装着(保険診療の適応)をお勧めします。
なかなか治りが悪い口内炎などのご相談は、随時仰られてください。また、予防歯科で定期受診していただいている患者さんは毎回口腔粘膜に異常がないか、私たちで確認させていただきます。必要に応じて、病理組織学検査(組織を採取し、顕微鏡で精査します)を行い、経過観察で良いのか、それとも早期に切除した方がいいのか、診断させていただきます。
子供の歯の将来は、保護者の方の知識と意識で変わります。
生まれて半年から1年もすると、赤ちゃんのお口の中にはかわいらしい前歯が生え始めます。この時期の赤ちゃんを見たことがある人はみんな、「この笑顔を守りたい」、そう思うのでないでしょうか。
私たちはお子さんの歯をむし歯から守りたいと考え、予防の大切さをお伝えし、できるだけの努力をしたいと常に考えています。しかし残念ながらそれだけではむし歯を本当に予防することはできません。お子さんの歯をむし歯から守るには、毎日一緒にいてくださる保護者の方のご協力が不可欠なのです。
歯科医院は、決して痛い治療をするための場所ではありません。皆さんや皆さんの大切なお子さん達の歯やお口を守り育てて健康を維持するところです。痛い治療をしなければならなくなってから来院するのではなく、これからむし歯にならないように予防するためにこそ、歯科医院に来ていただきたいのです。
「歯医者さんは歯をピカピカにおそうじしてキレイにするところ」
「歯みがきの仕方を教えてくれるところ」
「歯やお口のお勉強が楽しくできるところ」
お子さんも保護者の方もそんな風に思って定期的に来院していただければ、むし歯を早期発見するということではなく、そもそもむし歯にならないようにリスクに応じたケアやアドバイスができます。もしも残念ながらむし歯治療をすることになっても、早期に最小限の処置をするだけで済むのです。
ご存知のように永久歯は失ってしまうと二度と生えてはきません。だからこそ、この予防的な考え方・習慣が、大事なお子さんが育ち、成人になり、おうちから巣立った時にこそ、その子にとって、もっとも大事なプレゼントになるのではないかと考えます。
お子さんも大人と同様、まずはお口の中の検査や、食習慣などの聞き取りをした上でリスクの把握をします。初めはできる検査からで結構です。少しずつ当院やスタッフに慣れていただいた上で、治療の必要があればお水を吸う機械の音にも慣れる練習をします。
また治療の際は、できる限り手際よく迅速に行うようにスタッフも努力していますので、ご安心ください。
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